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新・田村麻子のオペラな人生 ワーグナー「ニーベルングの指輪」

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ワーグナー「ニーベルングの指輪」

こんにちは。

NYのリンカーンセンターにあるメトロポリタン歌劇場(MET)にて
これまで、20年ほどの間、ワーグナーのニーベルングの指輪(通称:リング)は
ずっと同じプロダクションで上演され来ました。

この作品は、序夜の「ラインの黄金」に始まり、
「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」と
通常4夜に分けて上演されますが、
最初の「ラインの黄金」以外は、どれも大体5-6時間かかる超のつく長いものであること、
それから、これからどんなことがあっても、私の歌手人生でワーグナー、
特にこのリングをレパートりーをする事はないだろうと思っていたこと、
それからあまりワーグナーに馴染みがなかった事などを理由に、
リングだけは、一度も観た事のないオペラだったのですが、
今年を最後に、このプロダクションが終わってしまうと言うことで、
よし行くか、と急に思い立って、
今週はWagnerWeekとなりました。

もともと、3年ほどまえに、ポルトガルの歌劇場から、
「ラインの黄金」のフライア役の話を頂いたことがあり
残念ながらその話は実現しなかったのですが、
その時から、このリングは、いつかは観ておいた方がいいとは思っていたものでした。

と言うことで、
あらすじを読み、CDを聴いたりDVDを観たり、いろいろと事前準備をし、
月、火、とまずは、ライン、ワルキューレ、に行ってきました。

しかし、、、、、、
正直、あまりに長すぎて、楽しむと言うよりはちょっと疲れました。。。。
そして、ワーグナー、とくにこのリングに関して反論を覚悟で言うならば、
私の既知のオペラの概念とは、少し離れて、
オーケストラに歌がついた壮大な映画、、、のような感じを受けました。
どういう事かというと、
いい意味でも悪い意味でも、
歌い手が、その公演のよしあし、出来に多く関わる作品と違い、
歌い手がたとえあまり良くなかったり、調子が悪くても、リングの場合、
そのストーリー性と、アリアがなくずっと流れていく雄弁なオーケストラ音楽に支えられる為、
誰が歌っても(誰がキャストでも)、他のオペラと比べると
そこまで良し悪しの差が出ない気がしました。
うーん、、、しかしこれは、
ものすごくいいワーグナーを聴いた事がないからかもしれないのですが。

と言うことで、その観客の熱狂振りも、それを踏まえると納得できます。
何しろジェームズレバイン率いるMETのオケのサウンドは素晴らしいですし、
セットも、昔のMETの豪華で大げさな感じが
生で観る映画のように(?)迫力があり、
ストーリーはまるでRoad of the ringのようで、
周りの観客の方々をそっと観察していても、
あまり歌手の出来には、注意を払っていない気がしました。

もちろん、いろんな形のオペラがあって当然だと思いますし、
もしかすると、そういう点が、
ワグナーのオペラファンの好むところかもしれないとも思いますが。

ところで。。。
私も今回余り誰が歌うのかを気にせず、観にいったのですが、
2夜目のワルキューレ、なんとドミンゴが歌っていました。
ジークムント役だったのですが、
最初の第1声聴いたときに、
”ああ、、、なんか若くていいテノールが出てきたなー
南米テノールっぽい声で、たまにドミンゴに似ているところがあるな、、、”と思って聴いており、
オペラが進むにつれ、”うわーこの若いテノール上手い、、、”と思い、名前を見たところ、
プラシドドミンゴと書いてあったので、心の底から驚きました。。。。。!!!!
まずはその声だけでなく、見た目と動きの若々しさに。
とても70歳を超えているとは信じられません。
それから、さらに感心した事は
若い頃にあったような、すこしPinchyなサウンド、というか少し鼻にかかって押すような声が
減って、ドミンゴらしからぬ、どわーーっと開いた声が何度も聴けたことです。
(だから、すぐにドミンゴと判らなかったのですが
つまり、、、さらに良くなっているのです!!!

この年になって若い頃より色々な意味で更によくなっている
テノールなど、
私はこれまで聴いたことも見たこともありません。
ドミンゴ氏というのは、本当にすごい、素晴らしい尊敬すべき歌手だと
改めて思いました。

それでは、、、また!!!

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非公開コメント

参考になりました。

本演目は以前から観たいと思っていた演目なので、プロの立場としてどの様に本作を観るのかという記事は非常に参考になりました。私も出来れば海外で、感動の瞬間に出会いたいと思っています。ありがとうございます!

No title

麻子さん!!!

ベルリンでも急遽、ドミンゴがパルジファルを代役で歌ったのですが(とチケットを持っていた人は本当にラッキーでした!)
素晴らしかったと。大変素晴らしかったと私の先生が言っていました。
聴けたなんて羨ましいです!

ワーグナー

ワーグナーは好き嫌いがありますよね。重たいですからね~。僕は基本的にクラシックの知識が欠落しているのですが、ルキノ・ビスコンティ監督の『ルートビッヒ 神々の黄昏』を見て以来、ワーグナーの音楽とノイシュバンシュタイン城が、頭の中にこびりついてしまったような気がします(笑)。
芸術って、いいですね~。
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